皆さん、こんにちは、カズヤです。
早速ですが、SAP HANAって聞いたことありますか?
僕は、昨年度就活をしていてSAPを詳しく知らないのにSAPやりたいって人事の方に言いまくってましたねww (プロになってから、知らないとか言い訳言えないのでぎりセーフですが....)
最近、SAP界隈で話題になっている製品名なのですが、この正体ってあまり知られていないことが多いのではないかなと思っています。
このHANAの登場により、ERP市場というよりむしろデータベース市場に激変が起きていると言われているのです。以下順を追って説明します。
目次:
1、SAP HANAとは何なのか?
2、データベース業界に激震!?
3、既存データベース企業はどうなる?
4、終わりに
1、SAP HANAとは何なのか?
SAP HANAは、2011年にSAP社が公表したデータベース製品の名称です。
従来のデータベースと異なり、インメモリーデータベースという仕組みが採用されており、従来よりも10万倍速い処理が可能になっているそうです。
10万倍ってやばいですよねww
東京から大阪まで新幹線で2時間30分で行けるわけなので、
2時間30分 × 60分 × 60秒 ÷ 100000 = 0.09秒
10万倍早くなると、0.1秒で行けちゃう計算になります(計算あってるのかな..ww)
でもこれってかなりすごいことですよね!!!?
現在、ビッグデータ・アナリティクスが業界でも流行になっていますよね。
従来のデータベースの処理速度では蓄積したデータを高速に分析するってなるとスピードに課題があるそうです。
より多くのデータをよりビジネス上価値ある情報へとリアルタイムで変換するためにはデータベースの処理も高速にする必要があったということでしょう。
インメモリデータベース登場には、メモリに利用されるRAMの価格が極端に低下したことによる大量生産が可能になったことが起因しています。
従来までの、データを一度メモリに残し、ディスクに送るというプロセスを省略し、メモリ内で処理を完結させるという仕組みにシフトして、そのギャップ分の速度大幅向上に貢献したということです。
このHANAというデータベースをERPパッケージに組み込んだものがSAP S/4 HANAという製品です。
下記にSAP社の説明を掲載します。よかったらこちらも確認ください。
2、データベース業界に激震!?
HANAが正式に発表されたことにより、泣く子も黙る業界topのオラクル社も追随し、Oracle Databaseのインメモリー機能搭載製品である Oracle Database in memory をリリースすることになりました。
なぜ、ただのERPパッケージであるSAP社がこのような革新的なデータベースをリリースできたのか?
実は、Oracle、Microsoft、IBMなどのデータベース市場の3トップは既存のクライアントが現行のデータベースを利用している中で仕様を一気に変更することは難しいそうです。
そういう意味では、データベース市場と全く関係のないSAP社の方が断然有利だそうです。SAP社は、こうして一気に業界をリードしうるデータベースの会社へと変化を遂げたのです。
下記リンクから、Oracleが発表したインメモリデータベースの情報を確認してほしいです。
【Oracle Database 12c 】オラクルのインメモリを3つのポイントから理解する
3、既存データベース企業はどうなる?
ことSAPに関しては、2025年にS/4 HANAに完全移行するでしょうが、SAPのHANAデータベースに移行すると思います。採用されるデータベースもおそらくHANAというのが私の見方です。
ただし、私もプロジェクトに入ったばかりで現在必死にOracle Databaseを学んでいるので、データベースがHANAに変わるとなると、新しいデータベースのアーキテクチャを再び1から覚えるとなると極めて苦痛です。
これは、私だけに限らず、多くのエンジニアも感じているところではないかと思います。
加えて、既存のSAPユーザー企業がOracleから他のデータベースをすぐに採用するのだろうかという意見もあり、実際、Oracle社側もSAP社と交渉を行っているそうです。
Oracleのまま行ってくれると嬉しいんですがね....
4、終わりに
SAPに関しては、R/3が数十年も利用され、今回のS/4 HANAへのアップグレードを迎えるわけですが、他のシステムに関しても、このアップグレードって新技術の習得のコストを考えると継続的な勉強をしいられる上、お客様の要求にも適切に答えづらくなるためとても辛い時期となります。
ただ、一方で、技術革新を一番近い場所で体感できるためとてもエキサイティングな瞬間でもあります。私は、入社半年の身でこのSAPの経済圏に携われることを改めて幸運だと感じています。
同じエンジニアの方でもこのような経験ってありますよね?
ぜひ経験をシェアしてほしいです。コメント・意見などございましたらどんどんお願いします。
以上、ありがとうございました。