皆さん、こんにちはカズヤんです。
このブログは、エンジニアの方だけでなく、就職活動中の大学生の方やこれからエンジニアを目指す社会人といった非エンジニアの方に向けても書いているものですので、今日は、そもそもIT業界って何だろう(?)といった疑問にお答えしたいと思います。
ただし、私自身がSier勤務のエンジニアですので、全体を説明した後にエンジニアとして、SIerに就職することのメリット・デメリットについて紹介したいと思います。
1、そもそもIT業界とは?
A:「君ってどんな仕事してるの?」
B:「俺?、俺はIT系かな..」
A:「えっ?、IT企業ってことは、Google、Facebookみたいなすっげえことしてるんだ、まじかっけえ!!」
B:「まあ、それほどでもないけど...えへへ...」
みたいな会話って最近ありふれてますよね笑
大抵の人って、ITと聞くと最先端のテクノロジー集団を思い浮かべる傾向にあります。
厳密に言うと、GoogleやFacebookはIT企業ですが、収入のほとんどは広告によるものです
(ある意味、WEB広告会社....)。
以下リンク参照)
実は、IT業界には以下の6つの領域が存在します。
(1) インターネット系
・・・検索エンジンや、E-Commerceなど爆発的な集客力を持つメディアを所有し、メディアの中に企業広告を掲載し、広告収入を得る事業を行う領域です。
例)Google、Facebook、Amazon、楽天、サイバーエージェント...
(2) ソフトウェア系
・・・OSなどの基本ソフトウェアや、ミドルウェア、アプリケーションなどの応用ソフトウェアを開発し、企業や個人向けに販売したり、ライセンス料などを収益とする領域です。
例)マイクロソフト、Apple、Oracle、SAP、Salesforce...
(3) ハードウェア系
・・・ソフトウェアが動作する物理的な機器を開発、提供することで収益を得る企業のことです。
(4) 通信系
・・・データや情報をやり取りする通信インフラを提供することで収益を得る企業のことです。
(5) 情報処理(SI)系
・・・上記で紹介したITインフラ、ソフトウェアもしくは、自社で開発したソフトウェア(カスタムメイド)をクライアント企業向けに統合し、1つのパッケージサービスとして提供することで収益を得る企業のことです。
例)IBM、アクセンチュア、TCS、HP、Capgemini、Infosys、NTTデータ、野村総研...
(6) コンサルティング系
・・・SI系とかなり類似していますが、業務範囲が極めて異なります。コンサルティングはクライアント企業のビジネス戦略をもとに、IT戦略を立案したり、システムの機能のコンサルティング、システム要件定義等を実施し収益を得る企業を指します。
例)IBM、アクセンチュア、Deloitte、PwC、野村総研...
※SI系とコンサルティングの違いに関しては疑問に思う人が多いトピックですので別記事にて紹介します(リリース待ち)
2、SI業界の特徴
IT業界の中でも多くの領域が存在することを分かってもらえたと思うので、次に私が所属する領域でもあるSI業界についても紹介します。
先にも触れましたが、SIとはSystem Integrationの略で、SIを行う企業のことをSIer(System Integrater)なんかとよく言います。
SI業界は世界では、IBM、アクセンチュア、TCS、HPが莫大な売上高を上げており、日本では、NTTデータが業界最強だったりします。
<業務>
業務としては、アプリのスクラッチ開発・保守、インフラ構築・運用、パッケージソフトウェア(ERP)の導入・運用、コンサルティングなどがあります。
職種としては、
営業・・・お客様にSIパッケージの販売を実施
アプリエンジニア・・・Java等のプログラミングを行い、お客様向けにアプリ開発実施
近年話題のデータサイエンティストはこの分野
インフラエンジニア・・・ネットワークやサーバの構築・運用を実施
パッケージソフトエンジニア・・・SAP等のビジネスアプリケーションのカスタマイズを実施
プロジェクトマネージャ・・・上記開発・運用の管理を実施
コンサルタント・・・お客様のビジネス課題に適切なソリューション提供の実施
テクノロジーコンサルタント、IT戦略コンサルタントに分かれる。
<多重請負構造>
Sierでは、事業を行うクライアントからSierがシステム開発の業務を受注し、開発専門ベンダーに仕事を投げ(一次下請け)、さらに、開発ベンダーそれより規模の小さい開発ベンダーに仕事を委託する(二次下請け)構造が残っている。そのため、一番はじめに仕事を引き受けたベンダー(プライムコンストラクター)が一番利益を得ることになる。
さらに、協力会社が仕事委託元の企業に常駐して開発のサポートをするケースも存在する。
以下リンク参照)
3、ランキング
次に、これらSI企業のランキングが気になるのではないでしょうか?先にも触れましたが、これらSIは日本だけでなく海外にも存在しているため、海外のランキングを紹介してみたいと思います。
<世界ランキング>
下記サイトによると、
世界ランキングでは、IBM、アクセンチュア、富士通となっていますねww
実はこのランキングでは、ハードウェアなどの売上高も計上されているため、SIだけでなく、ITに関する全ての事業が売上高に入っています(まともな統計でなくてすみません...)
私の周りでは、Top 4はIBM、アクセンチュア、HP、TCSなんて言うことが多いです。根拠はありませんが...
以下リンク参照)
4、注目の最新技術
現在、業界の中でもSMACSと言う分野の市場が著しく成長しています。
SMACSはSocial、Mobility、Analytics、Cloud、Sensor(ベンダーによっては、Security)の頭文字を取った造語です。2014年頃から注目され企業のビジネスをより競争的にするために必須の分野と言われています。なお、IBMではCAMS、アクセンチュアでは、SMACS、TCSでは、Digital Five Forcesなんて言ったりするそうです。
Social:
まずは、言わずもがなですがこの分野...Facebook、Twitter、Instagramに代表されるSNSの台頭により個人がインターネットの世界で繋がるプラットフォームが出来ましたね。このプラットフォームの中で個人を企業のサイトに集客したり、投稿したデータの蓄積をマーケティングに利用することにより、より性格なニーズを企業は把握することが出来、多くの企業が利用するプラットフォームとなってきています。
Mobility・Sensor:
一家に1台のPCと言われていた時代から、1人1台のスマートフォンと言われる時代に変化し、スマートフォンの所有は幾何級数的に増加しています。これら直感的操作が可能となったモバイル端末の普及により、ヒト・モノ・カネといった全てのモノがインターネットを介して繋がる時代となりました。
最近では、IoTと言う分野も発展しており、より便利な社会に近づいてきています。ちなみに私は、Apple Watchのヘビーユーザーですので、自身の体調管理、エクササイズ等に利用しています。10月には国内で、Apple Watch端末が直接インターネットに接続可能となる第3世代がリリースされました(以前までは、スマホとのBluetoothが限界...)。これは革命的で、今後は腕時計一台で電話、音楽、決済、写真撮影など何でもできる時代になると思うとワクワクしますねww
Analytics:
良質なCPUを持つハードウェアのリリースに伴い、大量データ処理効率が爆発的に向上しています。上記で説明した技術による大量データ(Bigdata)を統計的手法で解析することにより、より多くのビジネス的知見が得られます。ハーバードビジネスレビューによると今後数十年は「データサイエンティストが最もセクシーな仕事である」と言われており、この分野もエンジニアとしては見逃せません。
Cloud:
クラウドは、企業自身が所有しているサーバーではなく(オンプレミス)、大規模データセンターを所有するクラウドベンダーのサーバー上にシステムを乗っけると言うものです。クラウドベンダーとしては、AWS(Amazon Web Services)、Azure(Microsoft Azure)が有名でこの2台ベンダーの寡占市場に近い状態です。
これの利点としては、企業が自社所有するサーバーの運用コスト(TCO:Total Cost of Ownership)を削減できるため、削減した分の経営資源を企業の事業領域に注ぐことで企業のイノベーションを誘発できると言う利点があります。
現在どの企業でもクラウド移行が進められており、私の専門であるSAPでも現行システムのクラウド移行はホットな分野です。エンジニアを目指すのであれば是非この分野勉強してみてください。
以上、IT業界について説明してみました。
IT業界に興味が湧いたでしょうか? 本件で質問等ありましたらどんどん質問してください。